賃貸と持ち家、結局どっちが得? その2
預貯金額ですが、最初のうちは教育費の負担などで伸びませんが、教育費負担が終わった後は急激に増えていき、退職金を受けとる65歳でピークを迎えます。
その後、老後は緩やかに下がっていきますが、グラフの一番後ろ、75歳時点の預貯金額は3500万円程度といえます。
次に賃貸物件です。
賃貸物件はマンション購入と比べ、最初にかかる費用は少なく。敷金礼金、仲介手数料程度となりますが。ここでは都内、50㎡程度の物件、賃貸の場合は物件によって家賃はまちまちではありますが、仮に家賃20万円で見ていきたいと思います。
一般的に賃貸の場合、お子様が独り立ちするまでは広めの2LDKなどに住み、子供が独立した後に夫婦で済むためのコンパクトな物件に引っ越しをするという流れが多く。老後は家賃が下がっていく傾向にあります。ここでは老後の家賃を13万円で計算をしていきます。
先ほどの持ち家の場合と比べ、老後の預貯金の減りが早いということはお判りいただけますでしょうか?このパターンだと、老後の預貯金は3000万円をわり、2800万円程度となっています。
持ち家の時は3500万円程度だったのことを考えると、かなり住居費でコストがかかってしまっていることがわかります。
ただ賃貸の場合、家賃を下げれば支出を抑えることができるため、ここでは現役時の家賃を20万円から18万円に落として、再度計算をしてみると、老後の預貯金が3000万円台の半ばとなり、6000万円のマンションを購入した場合と同じ金額になりました。
ファミリー向けマンションを6000万円で販売している、同等エリアにおける同じような規模の賃貸マンションに住むためには家賃18万円で住むことは実質的に難しく、もう少し家賃を払わないと同じグレードの物件に住むことはできません。
つまり同じグレードのマンションに住む場合には、賃貸よりも持ち家の方が長い目で見たときには得が出やすいということになります。
また賃貸の場合、家賃を払い続けているものの、老後、資産としての価値はないのに対し、持ち家は違います。老後、必要が無くなれば売却することもできますし、お子様へ相続をさせてあげられる資産となります。
そう考えると持ち家の方が得が多く出そうですが、ここは慎重に考えていけなければいけません。
持ち家を持つためには最初にお金がかかります。
物件購入にかかるの申込証拠金や手付金、住宅ローンにかかる諸費用、登記にかかる諸費用と、ある程度のお金を準備しておかなければいけません。
一方、賃貸は最低限の敷金礼金と、場合によっては前払い家賃程度で住むことができるため、手持ち資金がそれほどなくても住むことができます。
持ち家は最初にお金がかかってしまいますが、その資金を準備することができれば、長い目で見ると金銭面では得をすることが多く、賃貸は最初にかかる費用は少なく済みますが、長い目で見ると老後にお金がかかってしまいます。
つまり、最初にお金がかかる持ち家と、老後にお金がかかる賃貸という考え方になるため、
持ち家の場合、購入の頭金を作るため、若いうちにしっかりとした資産管理が必要ですし、賃貸の場合、老後にお金がかかってしまうので、老後に向けてのしっかりとした資産管理が必要だということになります。